頻呼吸のアセスメント-頻呼吸が生じる原因を考える

                     
        
                   
        
                   
      
       

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リスク管理のコツ

リスク管理を行うためには、対象者の患っている疾患から病態を把握し、カルテ情報やフィジカルアセスメント等を行うことが必要になります。

フィジカルアセスメントにおいては、その結果や数値だけでなく、なぜその数値になるのか、またその意味を知る

ことで、対象者の状態像の理解に役立ちます。

今回は、頻呼吸のアセスメントにつなげるための、頻呼吸が生じる原因についてまとめて行きたいと思います。

頻呼吸はどういう状態か

頻呼吸とは、呼吸回数が25回/分以上で、浅い呼吸の状態です。

呼吸数が早くなるのは、

・通常の呼吸では必要な酸素を取り込むことができない
・通常の呼吸では二酸化炭素を排出することができない

状態です。

頻呼吸があるということは、上記の状態に対して代償的に呼吸回数を増やしているということになります。

呼吸回数の増加は、関連する呼吸筋の疲労を招きやすくなるため、さらに仕事量が増大することに繋がります。

呼吸数が増大する要因

頻呼吸となる原因として、大きく分けると、

・換気とガス交換
・細胞内の酸素消費と供給

の2つの問題に分けることができます。

換気とガス交換の問題

換気障害

「換気」というのは、血液がCO2を肺胞に放出し、それが呼吸によって体の外に出されることです。

換気が障害される原因としては、

・気道の狭窄や閉塞
・胸郭の異常
・呼吸筋疲労
・中枢性

があります。

胸郭の異常は肋骨骨折やフレイルチェスト(2本以上の連続する肋骨(または肋軟骨)が2箇所以上で骨折すると、その部分の胸郭は不安定となり、自発呼吸では吸気時に支持性を失った部分が陥凹し,呼気時に突出する奇異呼吸を呈する)により生じるものです。

中枢性の問題は、恐怖心や不安などの精神的緊張による交感神経興奮によるものが原因として考えられます。

外呼吸と内呼吸(ガス交換障害)

「ガス交換」では、「外呼吸」と「内呼吸」を考える必要があります。

「外呼吸」は、肺胞と血液間でのO2とCO2の交換です。

「内呼吸」は、血液と細胞間でのO2とCO2の交換です。

外呼吸におけるガス交換障害の原因として、

・肺水腫
・無気肺
・肺炎
・肺塞栓症
・頻脈

などがあります。

内呼吸におけるガス交換障害の原因として、

・心拍出量や酸素化の低下による酸素供給量の低下
・感染や外傷などによる代謝亢進⇨酸素消費量の増大

などがあります。

代謝が亢進すると、エネルギー消費量が大きくなるので、その分細胞内では多くの酸素が必要になります。

細胞が酸素不足になると、エネルギー産生の効率性が悪くなり、PHがアシドーシスへ傾きます(酸素不足により、ピルビン酸が酸化されずに乳酸となるため)。

これを「嫌気性代謝」と言いますが、酸素を消費しないエネルギー代謝で、細胞への酸素供給が需要より少ない場合に起こるものです。

嫌気性代謝を代償するには、酸である二酸化炭素を排出する必要があるため、頻呼吸になります。

                     
        
                   
        
                   
      
       

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