目次
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リスク管理のコツ
リスク管理を行うためには、対象者が罹患している疾患を把握し、まずは病態把握をすることが重要です。
病態把握には、血液データやフィジカルアセスメントが大切になりますが、何よりもまずは、解剖・運動・生理学等の基礎を理解していることで、病態理解が深まります。
そして酸素療法においては、機器の違いや特徴、疾患や状態に応じた特徴を把握しておく事が必要になります。
今回、呼吸疾患と酸素療法として、経鼻カニューレの適切な用い方と注意点についてまとめていきたいと思います。
経鼻カニューレとは
経鼻カニューレは、鼻カニューレ、鼻カニュラなど呼び方は色々とありますが、「酸素療法ガイドライン」では鼻カニュラとなっています。
経鼻カニューレは、酸素療法において、酸素供給のための3~5mm程度の内径のカニューレです。
経鼻カニューレは簡便で圧迫感や閉塞感がなく、患者さんの負担が少ないことが特徴です。
また、対象者の呼吸の深さや呼吸数によって吸入気酸素濃度が変化することにも注意が必要です。
経鼻カニューレは、鼻粘膜浮腫やポリープなどにより完全に鼻閉している方では適切な酸素療法が行えない可能性があり、使用は勧められていません。
経鼻カニューレは、飲食や会話もできることはメリットになります。
経鼻カニューレと適切な酸素流量
経鼻カニューレは、通常5ℓ/分以下での使用が推奨されています。
経鼻カニューレで5ℓ/分以上で使用すると鼻粘膜への刺激が強くなり疼痛や出血を引き起こす可能性があるため注意が必要です。
目的の吸入気酸素濃度を得るために一回換気量を考慮して、酸素流量を0.5-5ℓ/分で設定することが求められます。
経鼻カニューレにおける酸素流量と酸素濃度
経鼻カニューレにおける酸素流量と酸素濃度の関係(目安)を見て行きます。
・1ℓ/分⇨24%
・2ℓ/分⇨28%
・3ℓ/分⇨32%
・4ℓ/分⇨36%
・5ℓ/分⇨40%
上記はおおよその目安ですが、経鼻カニューレを用いるときには、鼻呼吸ができているかを確認する必要があります。
鼻呼吸ができず、口呼吸の場合、経鼻カニューレは適応外となります。
その場合、鼻と口を覆うタイプのものを使用する必要があります。
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