看護・リハも知っておきたい開頭・穿頭による血腫除去術後の頭部CT画像の特徴と見方

                     
        
                   
        
                   
      
       

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リスク管理のコツ

病態把握には、血液データやフィジカルアセスメントが大切になりますが、何よりもまずは、解剖・運動・生理学等の基礎を理解していることで、病態理解が深まります。

また対象者の画像情報からも、フィジカルアセスメントと一致した初見が見られないかなど、有用な情報を得ることが可能になります。

今回、開頭・穿頭にによる血腫除去術後の頭部CT画像の特徴と見方についてまとめていきたいと思います。

開頭術と穿頭術の違い

開頭術は大きい範囲で頭蓋骨を切除して血腫除去を行う方法です。

開頭術は全身麻酔で行い、急性硬膜外血腫や急性硬膜下血腫、脳出血に適応があります。

一方、穿頭術は頭蓋骨に小さな穴を開けて硬膜、血腫外膜を切開して中の流動性の血腫内容物を除去する方法です。

穿頭術は局所麻酔で行い、慢性硬膜下血腫などに適応があります。

開頭・穿頭術と頭部CT画像

開頭・穿頭術を行った後は、短期間の間に、頻回にCT撮影を行います。

それは、術後の血腫の状態を確認する必要があるためです。

血腫が、

・増大していないか
・縮小しているか

を確認します。

また、

・脳浮腫の状態
・再出血していないか
・midline shift(正中偏位)

も確認します。

midline shift(正中偏位)についてですが、大きな血腫の場合は、脳実質を強く圧迫している可能性があります。

強い脳実質の圧迫があると、術後すぐに状態良くならない場合もあります。

圧迫されていた部分の血腫が除去されることで脳浮腫を起こす可能性があります。

傾眠傾向や意識レベルの低下、運動麻痺継続の可能性もあるため、画像所見で確認する事が必要になります。

開頭・穿頭術後のフィジカルアセスメントで必要なこと

開頭・穿頭術後は、画像所見に加えて、フィジカルアセスメントによる評価・リスク管理を行う事が重要になります。

・四肢麻痺の状態の確認
・覚醒レベル
・瞳孔の状態

を確認します。

静脈麻酔や鎮痛薬を投与している場合、瞳孔縮瞳が確認できます。

手術側の動眼神経麻痺(瞳孔散大による瞳孔不同、対光反射の消失)は、再出血などによる脳圧亢進や脳ヘルニアなどに注意する必要があります。

開頭・穿頭による血腫除去術後の頭部CT画像の特徴と見方

下図は、開頭血腫除去術の前後のCT画像です。

https://utsunomiya-noushinkeigeka.com/target/case005.phpより引用

CT画像では、

・骨は「白」
・空気は「黒」
・血液は「白っぽいグレー」
・水は「黒っぽいグレー」
・正常な組織は「真っ黒にはならない」

事を念頭に置いておくことが必要です。

https://utsunomiya-noushinkeigeka.com/target/case005.phpより引用改変

出血は白っぽいグレーとして描出されています。

開頭血腫除去術後は、血腫を除去したことにより、空気(黒色)に置き換わっている事が描出されています。

血腫除去後は、血腫周囲の浮腫は黒っぽいグレーとして描出されるので、その部分が縮小/拡大しているかを確認する事が、術後の経過を追うためには必要になります。

                     
        
                   
        
                   
      
       

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