肺炎とフィジカルアセスメント-聴診(呼吸音)でなぜ副雑音になるか-

                     
        
                   
        
                   
      
       

肺炎や呼吸についてのおすすめ記事

リスク管理のコツ

リスク管理を行うためには、対象者が罹患している疾患を把握し、まずは病態把握をすることが重要です。

病態把握には、血液データやフィジカルアセスメントが大切になりますが、何よりもまずは、解剖・運動・生理学等の基礎を理解していることで、病態理解が深まります。

聴診においては、呼吸音は様々な種類がありますが、なぜその音になるのかというメカニズムを知っておくことで、理解が深まります。

今回、肺炎とフィジカルアセスメント-聴診(呼吸音)でなぜ副雑音になるか-についてまとめていきたいと思います。

肺炎の種類

原因特徴
細菌性肺炎肺炎球菌、インフルエンザ菌、黄色ブドウ球菌などの細菌が原因で起こる。湿った咳と共に、黄色や緑色を帯びた痰が出る。
ウイルス性肺炎インフルエンザウイルス、麻疹ウイルス、水痘ウイルスなど、さまざまなウイルスが原因で起こる。一般的なかぜ症状に続き、激しい咳、高熱、倦怠感などの症状が出てくる。
非定型肺炎マイコプラズマ、クラミジアなど、細菌とウイルスの中間的な性質を持つ微生物が原因で起こる。乾いた咳が長く続くことが多い(痰は少なめ)
https://www.tyojyu.or.jp/net/byouki/haien/syurui.htmlより引用
原因特徴
市中肺炎病院や診療所など以外で、日常生活を送っているうちに感染した肺炎のことで、風邪やインフルエンザをこじらせた時に起こる早めに適切な治療を行えば、完治が期待できる
院内肺炎病院や診療所(施設)などに入院してから、48時間以上経過した後に発症した肺炎のことで、抵抗力(免疫力)が非常に低い人や、人工呼吸器が原因で起こる予防や治療が比較的難しく、死亡率が高い
https://www.tyojyu.or.jp/net/byouki/haien/syurui.htmlより引用
肺炎が起きている部位特徴
肺胞性肺炎肺の末端にある「肺胞」が炎症を起こす肺炎高熱が出て、咳とともに膿ともいえる黄色や緑色(時には茶褐色)の痰がたくさん出る
間質性肺炎「肺胞」を支える組織である「間質」が炎症を起こす肺炎呼吸困難や呼吸不全が特徴で、痰を伴わない乾いた咳が続く
https://www.tyojyu.or.jp/net/byouki/haien/syurui.htmlより引用

肺炎の呼吸音アセスメントにつなげる基礎知識

肺炎は、細菌やウイルスがのどを通過して、肺にある肺胞に侵入し、炎症を起こすことで発症します。

肺は、肺胞、血管、気管支、胸膜などから構成されています。

肺炎では、炎症部位の違いにより微小血管から滲み出す水分の貯留部位が異なります。

呼吸音の分類

断続性副雑音
 ・細かい(捻髪音)⇨チリチリ,バリバリ(硬いゴム風船をふくらませたような音)
 ・粗い(水泡音)⇨ ボコボコ、ブツブツ(鍋にお湯が沸騰しているような音)

連続性副雑音
 ・低調性(いびき音)⇨ ウーウー(低いいびきのような音)
 ・高調性(笛音)⇨ ヒューヒュー(口笛のような音)

胸膜摩擦音
 ・ギュッギュッ(こすれ合うような音)

肺胞性肺炎と呼吸音(水泡音)

肺胞性肺炎では、炎症部位が肺胞です。

炎症により白血球や血漿成分が水分と一緒に滲み出すと、肺胞内でサーファクタント(肺胞の空気が入る側へと分泌されている界面活性剤;表面張力によって肺胞内から空気が虚脱するのを防ぐ)と混ざり合います。

サーファクタントの成分は界面活性剤なので、肺胞内水泡が形成されます。

水泡は、呼吸に伴う気流によりはじけるので、この時の音が「水泡音」として聴診できます。

間質性肺炎と呼吸音(笛音)

間質性肺炎では、炎症部位が間質です。

微小血管から滲み出す水分の貯留部位が間質になります。

すると、肺胞壁や気道の浮腫がにより気道の閉塞や狭窄が生じます。

関節性肺炎における呼吸音は「ピーピー」といった笛音ですが、これは狭い気道を空気が通過する時の音です。

                     
        
                   
        
                   
      
       

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