リハセラピストは知っておきたい解熱鎮痛薬の種類と特徴

                     
        
                   
        
                   
      
       

薬物療法についてのおすすめ記事

薬剤とリスク管理

リスク管理を行うためには、対象者が罹患している疾患を把握し、まずは病態把握をすることが重要です。

病態把握には、血液データやフィジカルアセスメントが大切になりますが、何よりもまずは、解剖・運動・生理学等の基礎を理解していることで、病態理解が深まります。

薬剤においては、服用している薬剤がどのような作用があり、一方でどのような副作用があるか、またそこから予測されるリスクを考える事で、リスク管理につなげる事が可能です。

今回、解熱鎮痛薬の種類と特徴についてまとめていきたいと思います。

痛み・発熱とプロスタグランジン

痛みや発熱がなぜ生じるのかを考える場合、アラキドン酸カスケードという代謝経路を知っておく必要があります。

アラキドン酸カスケード(アラキドンさんカスケード)とは、細胞膜を構成するリン脂質由来のアラキドン酸を原料としてプロスタグランジン (Prostaglandin, PG) 類やトロンボキサン (Thromboxane, TX) 類などの脂質メディエーターを作る代謝経路である。

wikipedia

簡単に言うと痛みや発熱は、細胞侵害などの刺激により、アラキドン酸からプロスタグランジンが産生されることで生じます。

プロスタグランジン産生には、シクロオキシゲナーゼという酵素が関係します。

シクロオキシゲナーゼは複数種類があり、ほとんどの細胞にあるものと主に炎症に関わる細胞にあるものがあります。

どちらもアラキドン酸からプロスタグランジンが産生されるのですが、この一連の流れをアラキドン酸カスケードと呼んでいます。

解熱鎮痛薬の種類

解熱鎮痛薬には、非ステロイド性抗炎症薬(non steroidal anti inflammatory drugs:NSAIDs)とアセトアミノフェン製剤があります。

非ステロイド性抗炎症薬(non steroidal anti inflammatory drugs:NSAIDs)は、前途したシクロオキシゲナーゼの働きを阻害し、プロスタグランジンの安静を抑えます。

アセトアミノフェン製剤は、中枢神経系に作用し疼痛の伝達を抑えます。

中枢神経系でアラキドン酸に作用することでプロスタグランジンの産生を抑えます。

アセトアミノフェン製剤は、非ステロイド性抗炎症薬(non steroidal anti inflammatory drugs:NSAIDs)と比較すると解熱鎮痛作用は弱く、抗炎症効果はほとんどないと言われています。

解熱鎮痛薬の副作用と禁忌

非ステロイド性抗炎症薬(non steroidal anti inflammatory drugs:NSAIDs)の場合、

・腎障害
・消化性潰瘍
・アスピリン喘息(アスピリンをはじめとする解熱鎮痛薬(非ステロイド性抗炎症薬:NSAIDs)を服用したときに、非常に強いぜん息症状と鼻症状を引き起こす体質)

に注意する必要があります(シクロオキシゲナーゼ-1選択的阻害薬の場合)。

これはプロスタグランジンが、腎血流量の維持や胃粘膜の分泌、気管支拡張に関与しているためです。

シクロオキシゲナーゼ-2選択的阻害薬では消化性潰瘍や喘息は生じにくいとされています。

重篤な腎機能障害のある方やリスクの高い方、アスピリン喘息や消化性潰瘍の既往歴のある方は副作用が生じやすくなります。

アセトアミノフェン製剤は安全性が高い解熱鎮痛薬です。

肝臓で薬の一部が毒性のある代謝物へと代謝されますが、適量であれば毒性は無くなります。

重篤な肝機能障害や大量で習慣化されている飲酒歴のある方、低栄養や脱水状態にある方は副作用(肝障害)が生じやすくなります。

                     
        
                   
        
                   
      
       

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