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リハビリテーションとリスク管理
リハビリテーションでは、対象者の全身状態に応じた運動内容を決定し、リスク管理をしながら攻めのリハビリテーションを行っていくことが重要です。
その際、対象者の全身状態を把握するためには、
・現病歴の確認
・既往歴の確認(合併症の確認)
・血液データ
・フィジカルアセスメント
などにより多角的な情報を入手することで、リスク管理の制度を高めていくことができます。
今回のメインテーマである血圧管理については、当たり前のことではありますが、血圧が上がる/下がる原因を把握することで、より精度の高いリスク管理に繋がります。
今回は、リハビリテーションとリスク管理として、腎機能低下と血圧の関係性を考えていきたいと思います。
腎臓の機能が低下するとどのうな症状が出現するか
腎臓の機能が低下した時に出現する症状としては以下のようなものがあります。
1.浮腫(むくみ)
2.尿量
3.夜間尿
4.頻尿
5.だるさ
6.貧血
7.かゆみ
この中で血圧に関係するものとしては、浮腫みの原因である、体から水分等が十分に排泄されないことが挙げられます。
腎機能低下と血圧の関係性
腎機能低下(腎不全)では、血圧は上がる/下がるのどちらのパターンを取ることが多いでしょうか。
答えは「血圧が上がる」です。
これは、前途した体から水分等が十分に排泄されないことが関係しています。
腎機能が低下すると、体内の余分な塩分(ナトリウム)と水分の排泄が十分にできず、体内にたまります。
すると血液量が増加し、血圧が上がります。
血圧は心拍出量の増加と末梢血管抵抗の増加によって上昇するのですが、
腎機能低下により体内のナトリウムが増え、体液濃度を一定にするために水分が増加し、これに伴い血液が増加すると、心拍出量が増加します。
また、腎臓で産生される「レニン」という物質も、血圧上昇に関わっています。
さらに、腎機能低下により血圧が上昇すると、末梢血管が硬くなり血流が悪くなります。
すると、末梢血管抵抗が増加し血圧はさらに上がりやすくなります。
このようなことから、腎機能が低下している方においては、リハビリテーション実施の際に血圧管理をしっかりと行っていく必要があると言えます。
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