リハビリテーションとリスク管理-電解質異常と不整脈-

                     
        
                   
        
                   
      
       

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電解質についてのおすすめ記事

リハビリテーションとリスク管理

リハビリテーションとリスク管理において、不整脈の管理は重要なポイントになります。

致死性不整脈としては心室細動が有名ですが、今回のメインテーマである電解質の異常があっても、不整脈を引き起こす可能性があります。

今回は電解質異常の中でも、高カリウム血症と不整脈の関係性を考えていきたいと思います。

不整脈とは

不整脈とは、一連の心拍が不規則であり、その内容が速すぎる(頻脈)、遅すぎる(徐脈)、もしくは心臓内で電気刺激が異常な経路で伝わるなど、心拍リズムの異常のことを指します。

そして、不整脈の原因となるものとしては、心疾患が代表的です。

しかしながら、心臓に病気がない方でも不整脈は生じることがあります。

心臓の病気があると、二次的に不整脈が生じやすくなります。

不整脈は大きく3つに分類されます。

・期外収縮
・徐脈
・頻脈

です。

脈が極端に遅くなり、数秒以上、脈がとぎれるようになると、ふうっとなったり、めまいがしたり、ひどい場合は意識がなくなって倒れたりします。また、脈の遅い状態が続くと、体を動かす時に息切れするようになります。

http://www.ncvc.go.jp/cvdinfo/pamphlet/heart/pamph06.html#anchor-1

脈が速くなるとドキドキと動悸がし、さらに脈が速くなると心臓が十分な血液を送り出せなくなって、吐き気や冷や汗、意識が遠くなる症状が出てきます。

http://www.ncvc.go.jp/cvdinfo/pamphlet/heart/pamph06.html#anchor-1

期外収縮は症状のない場合が多いのですが、症状の出る場合は、脈の飛ぶ感じや、胸部の不快感、きゅっとする胸の痛みとして感じます。ただし、この時の痛みは胸の狭い範囲で起こり、しかも一瞬または数十秒以内でおさまるのが特徴です。

http://www.ncvc.go.jp/cvdinfo/pamphlet/heart/pamph06.html#anchor-1

高カリウム血症とは

高カリウム血症とは、血液中のカリウム濃度が高い状態(血清カリウム濃度が5.5mEq/L以上)です。

症状としては、悪心嘔吐などの胃腸症状、しびれ感、脱力感などの神経筋症状があります。

血清カリウム濃度が6~7mEq/Lになると心電図異常(テント状T波、P波の平定化、QRS幅の延長)や不整脈が見られ、7mEq/L以上になると致死的不整脈を起こす可能性が高くなります。

原因としては、
・カリウムの過剰摂取
・カリウムの体外排泄の不足
・細胞内カリウムの体内移動
が挙げられます。

高カリウム血症で心停止を起こす可能性がある理由

まずは、心筋が興奮する仕組みを確認していきます。

通常、カリウムは細胞内の濃度が高いのですが、常に細胞内→外に移動し、細胞内の電位を下げています。

この働きにより、ナトリウム(通常細胞外に多い)が細胞内に入ることが可能となり、心筋が興奮して収縮が生じます。

高カリウム血症により血液中のカリウム濃度が高い状態になると、カリウムは細胞内→外に移動することができません。

するとナトリウムの細胞内への移動量が低下するため、心筋の興奮が起こらず、心停止を起こす可能性が高くなります。

最後に、血清カリウム濃度と危険性についてまとめていきます。

3.5以下:低カリウム血症、要注意
3.6~5.4:安全
5.5~5.9:やや注意
6.0~6.4:要注意
6.5~6.9:危険性
7.0以上:心停止の危険高まる

                     
        
                   
        
                   
      
       

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